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2016年06月22日

ラワンブキ(螺湾蕗)

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北海道を代表するフォークシンガーで、数々の名曲を世に送り出している松山千春氏の出身地「足寄町」の中心街から東に向かうと ラワンブキ(螺湾蕗)の産地である螺湾地区にたどり着きます。
ここを流れる螺湾川に沿って自生するラワンブキは、北海道遺産の指定を受け 高さ2〜3mに達するケタ違いに巨大なフキでありますが、なぜそれほどまでに大きくなるのかは未だに解明されていません。

自生している天然物のラワンブキを食用として収穫することもありますが、現在では 農業者によるラワンブキ生産がほとんどを占め、より安定した品質と供給量で 市場に広く出回るようになっています。
さらに、足寄町オリジナルのブランド品にすべく 産官学一体となった商品開発が進められ 道内 はもとより道外での知名度も徐々に高まってきています。

ラワンブキはキク科フキ属の多年草であるフキの変種で エゾブキ、オオブキとも呼ばれるアキタブキ(秋田蕗)の一種とされていますが、逆にラワンブキから分化したのがアキタブキであるという説もあります。
国内における フキの品種別生産量では愛知早生フキ(あいちわせふき)が最も多く、みずみずしくやわらかい食感が特徴で 市場に出回っているフキの約60%がこの愛知早生フキであります。
その他、京都や奈良を中心に栽培されている 香り高さややわらかさが特長の 水フキ(京フキ)、山蕗(やまブキ)もありますが 収穫量はごくわずかで、多くの人が日頃から食べているのは愛知早生フキが主流のようです。
それら全国区の一般的に出回っているフキに比べて 北海道が誇るラワンブキは 兎にも角にもサイズのスケールが格段に違い 樹木並みに伸びる高さはもちろんのこと、茎の直径が10cm、葉の直径は1mにも達するほどビッグであります。
かつては その高さが住宅並みの4mにも及ぶほどで その規格外の大きさから 馬に乗ったままその下をくぐることもできたと言い伝えられたり、「コロボックル」と称された 小人たちの伝説も生まれています。
「コロポックル」とはアイヌ語で「ふきの葉の下の人」という意味であり 雨降りの時ラワンブキの葉の下で雨宿りしていたとされていて そこに10人くらいは入ってしまうほど小さい 妖精的なほのぼの系のキャラクターであります。
が、実際には諸説あり アイヌ民族と友好的に暮らしていたとする童話的なほっこりする物語から 差別的な思惑を含む悲哀に溢れた アイヌ民族と対立する物語まであり、「コロポックル」伝説の真実は迷宮入り状態になっています。

ちなみに、ラワンブキの名称は「JAあしょろ」の登録商標であり ブランド維持のため、種苗の持ち出しは禁止されています。
厳密に言うと 自生するフキは同じ品種であってもラワンブキという名称のフキではないということになります。

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ラワンブキは 見た目の太さに加え 繊維分の多さから、固そうなイメージを持たれやすいのですが、実際はそこそこ柔らかく 心地よい噛み応えの風味豊かな野菜および山菜であり、普通のフキよりもカルシウムやマグネシウムなどのミネラル成分を豊富に含んだ、より体に良い健康食材であります。

旬は6月上旬〜7月上旬くらいで<、意外とアクが少なくシャキシャキ感もちょうど良いい感じで、風味も抜群です。

煮物や炒め物など、幅広い料理でその美味しさを発揮してくれますが、生のラワンブキをそのまま使う事はほとんど無く 下処理として塩を加えて茹でた「ゆでぶき」にしてから各料理に使うのが一般的であります。
<ゆでぶきの作り方>
・材料
生ラワンブキ、塩
・作り方
@ ふきを適当な大きさに切る。
A 鍋にお湯を沸かし、塩をひとつまみ入れ、ふきを入れて茹でる。
B ふきの太さにもよるが、5〜10分程度、固めに茹でる。
C 茹であがったら水にとって、皮をむく。

ゆでぶきさえ作っておけば いつでもサッと取り出して あらゆる調理法で簡単にラワンブキを味わうことが出来ます。

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ラワンブキは サイズがただ大きいだけで 味に関しては他のフキとそれほど大差ないように思う方がいるかもしれませんが、肉厚だからこその食感の良さと、口の中に広がる豊かな風味はひと味もふた味も違い 食べ比べてみればよく分かると思います。
煮物、おでん、炒め物など、定番料理はもちろんのこと、天ぷらにしても美味しいですし、浅漬けなどの漬け物にして 素材感タップリに味わうことも出来ます。

未開の地が多い道東の中でも螺湾地区は特に原生林などが多く、近くにある神秘的な湖沼「オンネトー」に象徴されるように 当然のごとく水がキレイであり、かつ 土壌が肥沃な事が、大きく育つラワンブキが生まれた要因になったと思われます。

でっかい北海道を象徴するような出で立ちで、大地の豊かな自然を感じさせるラワンブキは、カニ、イクラ、ジンギスカン、アスパラなど 北海道の代表的な名産品に比べると 道外での知名度などはいささか低く やや地味な存在なのかもしれませんが、北海道民、特に道東の人たちにとっては とっても身近な”B級グルメ”であります。

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posted by nadenadeboy at 08:32 | Comment(0) | TrackBack(0) | 野菜・山菜 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年12月08日

雪の下キャベツ (越冬キャベツ)

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今冬は道内各地で雪の降り始めが遅く、あまり雪の降らない冬になりそうだとついつい油断していたら、初雪が降ったと思った途端 連日のように一気に降り続けて、アッというまに積雪量も日本海側を中心に平年を上回ってしまい、ゴールを待たずに早々と「大雪の冬」確定となりました。
北海道の冬に雪が降るのは当たり前のことであり、生まれてから現在の年齢になるまで毎年付き合ってきたモノであり慣れっこにはなってはいますが、なんだかんんだ言ってもやっぱり日々生活していく上で厄介なことも多く、時には己の身の危険すら感じることも幾度かあったりしました。
しかしながら、そんな厄介者である雪がたくさん降り積もるからこその北海道なわけで、そこで生み出される恵みも数えきれないほど多種多彩、生産者も消費者も様々な形でその恩恵に預かっていることは今さら言うまでもない事実であり、だからこそ多くの人々がこの大地に居を構え根ざしているのだろうと思います。
そして、そんな北海道の自然がもたらしてくれる雪の能力を、余すところなく存分に活かした代表的食材が雪の下キャベツ(越冬キャベツ)なのであります。

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雪の下キャベツは道北の上川地方北部の内陸にある 夏は30度、冬はマイナス30度と寒暖の差が激しいマチ「和寒町」が元祖と言われています。
昭和43年の秋、キャベツの市場価格が暴落したため、和寒町の生産者は仕方なく丹精込めて育てたキャベツを畑に放置するしかなく、いつしか冬になると、空しさを埋めるかのごとくその上に雪が降り積もりました。
ところが年が明けると一転、野菜が品薄となってキャベツの価格が高騰し始めたため、もしやと思い畑の雪を掘りおこしてみると、放置しておいただけにもかかわらずそこには見た目に新鮮で青々としたキャベツが・・・
試しに食べてみると秋の収穫期よりも甘味が増していたため、これはと思い卸売市場へ出荷してみると評判は上々、地場産がこの時期にあることも然ることながら、なによりその美味しさに驚かれ、野菜が品薄だったこともあって思いのほか高値で取引されることとました。
その後、 「和寒町」では  昭和45年の稲作の減反を契機として、雪の下キャベツの本格的な生産を進め、品質の安定に努めた結果、和寒の名産品として各地に少しづつ知れ渡るようになって行きました。

外気温がマイナス30度の極寒の中でも、雪の下は0度前後の冷蔵庫の様になっており、そこではキャベツ自身が凍結しないように自ら糖度をあげ、タンパク質がアミノ酸に変化することにより甘みが増したキャベツへと熟成されて行きます。
通常のキャベツの糖度は7〜8度ですが、雪の下キャベツの平均糖度は10度で、芯に近づくほど糖度が上がり、最も高い部分の糖度が約14度になるモノもあり、中には通常のキャベツの約2倍の糖度がある、もはやフルーツに匹敵するモノさえあります。。

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普段から食べているキャベツを使う料理でそのパワーアップされた甘みを感じられるのはモチロンのこと、より雪の下キャベツの甘みを感じられる食べ方は「生」であり、適度な大きさにザク切りした雪の下キャベツに軽く塩を付けて食べると、バリバリッとした心地よい歯ごたえとともに、塩味によって際立ったごくごく自然で豊かな甘みが口の中に広がります。
一度食べると 当たり前に食べていた通常のキャベツが青臭く思えるほど味の違いがハッキリと分かります。
このザク切り雪の下キャベツの楽しみ方としては 塩ダレ、みそダレ、塩コショウ、各種ドレッシング、塩にこだわって岩塩・・・
現時点で挙げられるのはこんなところですがシンプルな素材であるがゆえに様々な調味料に適合しやすく、発想次第で味付けのバリエーションも広がっていくと思われますので、自分なりにあれこれ試してみるのも面白いでしょう。

ロールキャベツ、回鍋肉、にしん漬けや浅漬けなどの漬け物、千切りキャベツ、鍋もの、野菜炒め・・・・・
挙げればキリがないほどキャベツを使うメニューがあって、おそらく野菜のなかでも各家庭の食卓に登場する機会はトップを争うくらい頻繁でありながら、ややもすると影に隠れた引き立て役が多いように感じます。
しかし、それほど主役級として見られていない ”縁の下の力持ち”的ないつものキャベツを、北海道の生産者が、手がかじかむほどの 「しばれる」 極寒の時期に雪の中から掘り出してくれた 「甘み」 「うま味」 を増した雪の下キャベツに変えただけで、料理が上達したかと勘違いしてしまうほど、あらゆる普段メニューの美味しさを劇的にアップさせてくれちゃいます。

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posted by nadenadeboy at 11:06 | Comment(0) | 野菜・山菜 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年05月08日

アスパラガス

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日に日に強くなる陽射しと共に少しづつ暖かさを感じるようになり、あれこれと悩まされた雪も急激に溶けて 白一色だった景色もめっきり減り、チラホラと見える緑が徐々に広がりはじめ 漂う空気、ニオイも変化し、寒さ厳しかった北海道にもいよいよ”春”が到来。
同じ頃、本州方面では花見シーズンなんてとっくに過ぎている時期なのに、遅ればせながらも道内における桜前線の話題が出始めると、待ちに待った”北海道産アスパラガス”の季節です。
我が家の小さな畑にもニョキニョキとその姿を見せ、割合は少ないですが”高級レストラン”で出されても恥ずかしくないような立派なモノも1〜2本あったりします。

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アスパラガスの産地としては長野や長崎も、収穫量などから見ると北海道にヒケを取らない名産地なのですが、アスパラガスと言えば北海道となったワケは、全道各地で栽培されていて どこの産地のモノもハズレのない美味しさであることもあるのでしょうが、推測するに おそらく日本国内におけるアスパラガスの発祥、歴史に起因していると思われます。
大正時代の1922年、寒くても栽培が可能な野菜を探求していた下田喜久三が、欧州からアスパラガスの種子を集め、後志地方の岩内町で新品種の試験栽培に成功し、隣町の共和町の農場で栽培をスタートさせました。
岩内町ではその後、ホワイトアスパラ缶詰工場の「日本アスパラガス株式会社」が設立され、東洋初のアスパラガス加工品製造の工場として操業を開始しました。
が、現在では主要な事業内容が”清涼飲料水の製造(PET・缶・ボトル缶)”となっており、社名にアスパラガスが存在しつつも、中身は大きく変化しているようです。

むしろ道内のアスパラガスを語る上で絶対に外せないマチが岩内町と同じ後志管内の喜茂別町でありまして、昭和時代に入った1929年、羊蹄山山麓で本格的に栽培が開始され、「朝日アスパラガス缶詰株式会社 (現在のクレードル興農)」が1932年にアスパラガス缶詰生産を開始しました。
岩内町周辺よりもアスパラガスの生産に適した地域であり、厳密に言うと発祥の地ではないのかもしれませんが、アスパラガス生産の規模拡大に最も貢献した地域の証しとして「日本のアスパラガス揺籃の地」の碑が喜茂別町に建てられています。

かつてはホワイトアスパラの缶詰が主流で、グリーンアスパラの存在自体あまり知られていませんでしたが、流通環境の向上とともに、新鮮で瑞々しく食感の良いグリーンアスパラが出回るようになると、道内はモチロン道外でも好んで食べられるようになって、アスパラガス生産の主役が”ホワイト”から”グリーン”へ徐々にシフトして行きました。

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その昔、薬草として使われていたユリ科の多年草であるアスパラガスは 滋養強壮、疲労回復の効果がある、栄養ドリンクにも使われているアスパラギン酸をはじめ、抗酸化物質のグルタチオン、動脈硬化や高血圧の予防効果があるルチン、ビタミンA、B、C、E、葉酸などのビタミン類、とにかく豊富な栄養素を含んでいます。
アスパラガスの食べ方ですが、主流である「グリーンアスパラ」は より新鮮なモノをサッと茹でてマヨネーズか酢みそをかけて、バター等で炒めて味は塩コショウ、天ぷらやフライなどの揚げ物にしたり、そしてジンギスカンでも食べたりしますし、もはや調理法、味わい方は無限大です。
缶詰に加工されることの多い「ホワイトアスパラ」ですが最近では生も店頭に並ぶようになってきていますし、近年登場した「ムラサキアスパラ」は、目に良いアントシアニンを含むことから紫色であり、甘味が強く、シャキシャキの歯ごたえで、生のままスライスしてサラダに入れて食べることができます。
店頭では手頃な価格の海外産アスパラガスも多く売られていて、値段の安さからついつい買って食べたりしますが、当然のごとく鮮度が落ちていますし、食感、甘味とも満足できるモノではないので、特に旬であるこの季節ほど ぜひ北海道産のアスパラガスを食べていただきたいです。

◆ ”アスパラガス” 購入は
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🏠 北海道マルシェ
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posted by nadenadeboy at 13:18 | Comment(0) | 野菜・山菜 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする