いつ何時でも食べられるよう 我が家の冷蔵庫の中には切らすことなく必ずあり、家族全員 普段から頻繁にお世話になっている「家庭用生ラーメン」の大定番、コク醤油 コク味噌 コク塩 などですっかりお馴染みの 「葛e水コクシリーズ」
北海道の代表的な製麺会社である葛e水が製造し、手軽な価格で売られている「コクシリーズ」の中でも、直球主体のピッチャーがたまに見せる変化球のような 単調になりがちな場面に見せる いわゆるフェイントのような存在が菊水 コクとん正油であります。
基本的には「しょうゆラーメン」なのですが、最大の特長はベースとなっているダシにありまして、出来上がり直後に襲ってくる香りでその正体が見えてきます。
やや濁りのあるスープの質感は一見「とんこつ」なのですが、匂い立つ香りは完全に「魚介」であり、うどん、そば、若しくは味噌汁や鍋を目の前にした時のような感覚に近く、そこはかと無く「和」を思わせる匂いであります。
味の系統で言うとあくまで「魚介系」なのですが、自ら食べた実感をもとに「濃厚さ」の位置付けがどの辺りになるだろうかと考えてみると そこそこのコッテリ感はあるものの脂タップリのコッテリ系にはあてはまらず、かと言って 後味スッキリながらアッサリ系と呼ぶにはいささか濃い目で、結局のところ ふたつの系統を合わせたコッサリ系ぐらいの食べごたえではないでしょうか。
パッケージには「魚介風味」の文字があるものの、葛e水HPの商品説明によると ”和風に仕上げた「とんこつ正油スープ」” と紹介されていますが、自分の感覚で言うと そこに「魚介」の文字を加えて「魚介とんこつ正油スープ」と表現した方が、十分にその味を表していて、しっくり来るような気がします。
<原材料名>
めん〔小麦粉、醗酵調味液、食塩、卵白粉末、小麦たん白、植物油脂、ソルビット、かんすい、クチナシ色素、(原材料の一部に大豆を含む)〕、打粉(加工でん粉)液体スープ〔醤油、ポークエキス、魚介エキス、植物油脂、砂糖混合異性化液糖、食塩、豚油脂、煮干し粉末、昆布エキス、かつお節粉末、香辛料、しいたけエキス、酒精、調味料(アミノ酸等)、カラメル色素、増粘剤(キサンタン)、酸化防止剤(V.E)、香辛料抽出物、(原材料の一部に小麦、さば、えびを含む)〕
麺は、厳選された良質な小麦を使用し、麺粒・麺帯・麺線と三段階でシッカリねかせて熟成させる札幌ラーメン特有の製法で作りあげられ、コシと弾力が特長の ”魚介スープ”がほどよく絡む”中太のちぢれ麺”になっています。
スープは、ポークエキス、豚脂などで「とんこつ」のコッテリ感を出していますが、魚介エキスと煮干し、昆布、かつお節等のあわせダシによる豊かなコクと深い旨みの方が勝っていて、たくさんの素材が織り成す独特の風味が口の中で溢れんばかりに広がると同時に鼻へと抜け、余韻となってしばらく後を引きます。
具に関しては ラーメン自体が「魚介ダシ」をベースにしているスープとは言え、「とんこつ」もそこそこに利いているわけで、チャーシュー、メンマ、ねぎ、もやし 卵 ワカメ、海苔 など一般的なものはなんでも合います。
試してはいませんが、「和」の食材である 豆腐やこんにゃく、かまぼこ、油揚げ、フキやワラビなどの山菜、シイタケや舞茸などのキノコ類 なども、意外なマッチングで ひょっとするとアリかもしれません。
購入した当初、商品名のコクとん正油から受けたイメージで、豚脂の膜が表面に出来ているような コッテリ感の強い「とんこつラーメン」だろうと思っていましたが、予想に反して「魚介ダシ」の旨みと香り重視で、どちらかと言うと、湧き上がるような深いコクが主役のラーメンであります。
コッテリ系をガッツリ食べるような方であっても、けして物足りなさを感じるようなことは無く、コッテリを続けた合間に最適であり、「魚介ダシ」のハーモニーをジックリと確かめながら、落ち着いてその奥深さを堪能するのがピッタリの味わいになっています。
なにせ、北海道ではすっかりお馴染みの「菊水 コクシリーズ」ですから 本格的な生ラーメンでありながら低価格で買いやすいのはモチロンのこと、この菊水 コクとん正油のようにチョット変り種がラインアップされているのも道民にとっては嬉しいポイントと言えるでしょう。
最近でこそ「魚介ダシ」を前面に押し出している「魚介系ラーメン」の店が増えて来ていて、「えびダシラーメン」なんてのも脚光を浴びたりしていますが、ひと昔前までは豚骨か鶏ガラのスープがほとんどで、「魚介ダシ」はあくまでプラスアルファ的な存在であり、個性を持たせるための「隠し味」として使われることはあっても、「魚介ダシ」をメインに使い、「ウリ」にしているラーメン専門店はほとんどありませんでした。
外食産業の中でも流行りが目まぐるしく移り変わるのがラーメン業界でありまして、どんどん新しい店、斬新な味が誕生し、ラーメン好きにとってみると選択肢が増えて大変ありがたく感じるところではありますが、作り手に取ってみると、まるで「ラーメン戦国時代」を迎えているようなシビアな状況であり、ブームになっている「魚介系ラーメン」も、味の良し悪しで間違いなく淘汰されていくと思われます。
「札幌生ラーメン」とパッケージに表記されてるように 今後「魚介系ラーメン」がラーメン激戦地の「札幌」で どれだけ支持層を増やしていくのか、はたまた一部のファンだけにとどまるのか ブームとは言いつつも好き嫌いがハッキリと分かれている味だけに、その成り行きが見ものであります。
「ご当地グルメ」を作り出すのはあくまでそこに居を構える地元の人々であり、いかに多くの道民が日頃からどれ位の頻度で食べているのかが基準になるわけで、菊水 コクとん正油が大ヒット商品となれば、北海道における「魚介系ラーメン」の未来も明るいと思います。
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