銀杏草は、紅藻類スギノリ科、ツノマタ類の海藻であり、銀杏の葉に似ていることからその名がつけられ、道内一円の沿岸に分布していることもあり、全道各地で広く食べられている海の幸です。
別名で「仏の耳(ほとけのみみ)」と呼ばれたりしていて、なんだかご利益がありそうな響きで、とても有り難い気持ちになったりもします。
1月〜3月の真冬の厳寒期に漁がおこなわれ、各産地の前浜で地元漁師によって丁寧に手で採取される天然海草の銀杏草は、まさに代表的な北海道の冬の味覚であります。
広がる磯の香りがたまらなく食欲を刺激し、酢の物にするとコリコリ、味噌汁に入れるとトロトロ、歯ごたえがあるのにプルンプルンとしたなめらかさ・・・
他の海藻類とはひと味違う食感で、海を渡る潮風を感じるような味わいを楽しめます。
生の銀杏草を味わえるのは収穫期である旬の時期に限られますが、保存用として 冷凍モノや 乾燥モノも販売されています。
<味噌汁>
最もポピュラーなメニューである味噌汁の作り方ですが、レシピとして書くまでもないくらい超簡単。
鍋でダシをとって味噌を溶き入れて汁を作り、椀に注いで、そこに銀杏草を放てば完成です。
トロトロの食感が好みであれば、鍋に直接銀杏草を入れて火を通せば、時間の経過と比例してトロトロ感が増してきます。
<酢の物>
銀杏草を湯引きして洗い、キュウリ、カニやカニかま、タコ、もずく、ワカメ、焼きちくわ、板かまぼこ・・・・
などなど、いろんな具材とともに、お好みの加減の三杯酢(二杯酢でも)でひたひた程度に混ぜ合わせ出来上がりです。
海の旨みをたっぷり含み、アルギン酸、フコイダン、ミネラル、マグネシウム、カルシウム、タウリン、シトルリンなどの栄養成分も豊富で、健康にも美容にも大変良い海藻のひとつである銀杏草。
最もポピュラーであるワカメなどと同じようにサラダや刺身のつま、炒め物などあらゆる料理に使えますし、抜群に強い海の香りや個性溢れる舌触りと噛み応えを活かしたオリジナルの一品も出来ると思いますので、アイディアを駆使した新作アレンジメニューを開発したりなんかして、希少価値の高い北海道の地元食材銀杏草の独特の風味を味わってください。
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