ちかは主に北海道に生息する、ワカサギによく似たキュウリウオ科の小魚で、北海道では沿岸や漁港を生息域にしており、道内では手軽に釣れる魚として知られ 食用魚として当たり前に流通していますが、北海道以外では あまり馴染みがない魚であります。
三陸沿岸や陸奥湾などの東北地方でも獲れてはいるのですが、北海道ほど身近な魚ではなく、道外では食べる習慣もそれほどないようであります。
ちかとワカサギは 一昔前までは混同して流通・販売されたいたほど酷似していて、腹びれと背びれの位置関係に違いがあるだけで見た目にはほとんど区別がつかないものの、強いて言えばちかの方がわずかに大型で、大きいものは体長20cmほどになります。
また ちかはワカサギに比べるとやや小骨が堅く、食べたときに少々気になると言う人もいるようなのですが、身近でのところでそのような話を聞いたことはないですし、私自身も骨が気になると思ったことは一度もありません。
ちかは わりと淡白な白身魚であり 頭や骨を丸ごと食べられるサイズの小魚なので、カルシウム不足を補うのには最適の魚であります。
また、カルシウムと体内で結びつき、骨や歯を形成するリン、塩分を体外へと排出する働きを持つカリウムなども豊富で、骨粗鬆症や更年期障害などの予防に最適、子供からお年寄りまで たくさん食べていただきたい、栄養満点の健康食品であります。
ちかの名前の由来ですが、ちかは「ちこ」と同義語で、「小魚」を意味しています。
また、「ち」は古語で「数」、「か」 「こ」は食物を意味することから、ちかの名は「多数の魚」を意味し、漢字で「千魚」と書きます。
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ちかを美味しくいただく調理法は 何と言っても 「天ぷら」 「フライ」 「唐揚げ」 の 「揚げ物TOP 3」でありまして、北海道で最もポピュラーな食べ方であります。
いずれも揚げ物なので似通った作り方でありますが、それぞれのオーソドックスな作り方を紹介します。
<天ぷら> | |
材料 ちか 天ぷら粉 冷水 揚げ油 | |
1. | ちかは特大のモノ以外は基本的に頭も内蔵も取りません。 塩を適量振り 優しく揉んで水でサッと洗います。 |
2. | キッチンペーパーでちかの水気をしっかり取りのぞきます。 |
3. | 天ぷら粉を冷水でざっくりと混ぜて衣を作ります。 |
4. | 180度位の油で色よく揚げて出来上がりです。 |
<フライ> | |
材料 ちか 小麦粉 パン粉 卵 揚げ油 | |
1. | ちかは特大のモノ以外は基本的に頭も内蔵も取りません。 塩を適量振り 優しく揉んで水でサッと洗います。 |
2. | 水気を取った後 袋に小麦粉を入れて振り ちかと小麦粉をまぶします。 |
3. | 溶いた卵に、ちかをくぐらせ、パン粉をつけます。 |
4. | 180〜200度位の油でキツネ色になるまで揚げて出来上がりです。 |
<から揚げ> | |
材料 ちか 片栗粉(または小麦粉) 塩 こしょう 揚げ油 | |
1. | ちかは特大のモノ以外は基本的に頭も内蔵も取りません。 塩を適量振り 優しく揉んで水でサッと洗います。 |
2. | 水気を取った後 全体にまんべんなく塩とこしょうを振ります。 |
3. | 袋に片栗粉(小麦粉)を入れて振り、全体にまんべんなくまぶしつけます。 |
4. | 油を170〜180度の油で適度にひっくり返しながら キツネ色になるまで揚げて出来上がりです。 |
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揚げたてのちかに頭からかぶりつくと 「サクッ!」とした食感の衣と ちかの「ホクホク」の身の組み合わせが絶妙で、淡白ながらも白身の甘みや旨みを感じる風味や、キュウリウオ科ならではの香り、さらに頭や内臓のほのかな苦味など、ちか特有の味わいがなんとも言えず美味しいですし、栄養価ももちろん高く、骨まですべて食べ尽くす「丸ごと」こそが ちかの醍醐味であります。
ちかは 天ぷら、フライ、から揚げ などの揚げ物の他に 塩焼き、南蛮漬け、佃煮、煮干し、一夜干し など、わりと淡白でクセがない白身魚であるがゆえに用途は多彩、幅広い調理法で美味しく食べられます。
さらに、洋食や中華料理などでも使えそうなので、アイデアを駆使して オリジナルの「ちか料理」創作するってのも良いのではないでしょうか。
むしろ道民はちかを目の前にすると、即、「揚げ物」となってしまいがちなので、斬新な調理法を生み出すのは固定観念にとらわれていない 道外の方々なのかもしれません。
天ぷら、フライ、から揚げ、いずれもご飯のおかずにピッタリの料理で、骨が苦手で魚を敬遠しがちな子供でも丸ごとムシャムシャ食べられますし、酒の肴としてつまんでいると、予想以上のハイペースになってしまい、いつの間にか食べ尽くしてしまうこともしばしば、 飽きの来ない淡白な風味が、ビールや酒の味にシックリ馴染みます。
プックリとしたお腹に、卵がぎっしりと詰まった「子持ち」のちかも当然いるわけで、プチプチの食感がこれまた美味、チョット得した気分になります。
春先が旬と言われ 全道の防波堤などで気軽に楽しめる「ちか釣り」ですが、ちかが回遊魚であるため 当たりハズレがあるものの群れにあたれば入れ食い状態で、釣果は3ケタに届いてしまうほどです。
釣りあげたはモノはもちろん、スーパーなどでも新鮮なモノが普通に売られていますし、価格も手頃で鮮度抜群な 親しみのある地元の魚であります。
過去にはワカサギの偽装品として流通していた事もあったちかですが、けして味が劣るなんて事はなく うまさは一級品、隠れた名産品とも言えるちかは 北海道が誇る自慢の「海の幸」であります。
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